外部の支援機関を活用した仕事の切り出し

法定雇用率が引き上げられてきた中で、医療分野以外では大手企業も積極的に障害者雇用を進めてきたため、障害者の労働市場は今や「売り手市場」となっています。障害の種別でも過去10年ほどで大きな変化が生じており、ハローワークを通じた新規就職者の障害別では、既に精神障害が身体障害を上回る状況となっています。こうした状況の下では、身体障害しか考慮に入れていないと、障害者雇用の人材確保は極めて厳しくなります。障害の種別を広げて、知的障害や精神障害(発達障害を含む)も視野に入れた人材確保を行うことで、法定雇用率の達成も現実味を帯びてきます。その際、障害特性を踏まえた業務の切り出し、仕事の指示方法、環境上の配慮などにおいて、医療機関内にはノウハウがない場合が大半でしょうから、外部の公的な就業支援機関を活用することが有効です。

(参考)障害種別の就職件数(平成27年度)