小児病棟から始めた理由

兵庫県にある公立病院において、地域の支援機関と連携して障害者雇用が開始されました。切り出した業務には病棟での仕事も組み込まれ、まず最初に小児科病棟から始められました。その理由について、看護部長は次のように説明されたそうです。

「この病棟には重い病気の子供がたくさん入院しています。中には重い障害のある人も。家族の方には、将来に不安や絶望感を持っている人もいますが、障害のあるスタッフが病院の一員として活き活き働く姿を見て、少しでも希望を持ってもらえる職場にみんなでしていきたい」

医療機関で障害者雇用に取り組む場合、ハローワークから雇用率の達成指導を受けたことが契機になることが多いのですが、そのことを受け身に捉えるのではなく、病院が障害者雇用に取り組むことに積極的な意味付けをすることは、周りの職員の納得感を得る上でも大切なことでしょう。