我が国の障害者雇用率制度は、昭和51年10月にスタートしました。当初は、身体障害者のみを対象としており、「法定雇用率」の算定も「実雇用率」の評価も、身体障害者の数のみで計算していました。
その後、昭和63年4月からは、「実雇用率」の評価に際して、知的障害者を雇用した場合も身体障害者を雇用したものと見做してカウントできるようになりました。この扱いは、身体障害者のための雇用枠を知的障害者が使うことであるため、平成10年7月から「法定雇用率」の算定基礎の対象に知的障害者も加えることで、体系的な整理が図られました。これに伴い、「法定雇用率」は1.6%から1.8%に引き上げられました。
精神障害者についても同様の経緯を辿り、平成18年4月からは「実雇用率」の評価に際し、身体障害者又は知的障害者を雇用したものと見做してカウントできるようになりました。そして、平成30年4月からは、「法定雇用率」の算定基礎の対象に精神障害者も加える措置が講じられ、漸く三障害同一の扱いが実現することになりました。