「健康経営と多様性」についての企業の意見

2月16日に四国中央市で開催された「健康経営と多様性〜障害の視点で考える職場の多様性〜」について、研修を受講された企業の皆さんからいただいたご意見を紹介します。

職場の多様性については、「人それぞれ、得意なこと、不得意なことがあり、社員それぞれがそういったことを理解し、受容していく環境づくりをしていくことが「健康経営」のひとつであると思いました」「誰もが潜在している特性であり、誰にでもある傾向で線引きが難しいと思いました。悪いところを治すことばかりにこだわるのではなく、良いところをもっと伸ばすように指導・対応していくべきだと感じました」「一人ひとりに応じた配慮は、健常者、障害者に関係ないという意識が大切だと感じました」といった意見がありました。

障害者雇用の効果については、「障害者雇用の効果として、生産性向上、メンタルヘルス改善があることも初めて知り、社内でも考えたいと思います」「生産性が向上、合理的配慮が身につく、メンタルヘルス環境が改善する等が実現するのであれば、障害者雇用は重要なことであると感じました」「障害者雇用を行うことでの経営に与える良い効果などを理解できたことで、色々な価値観を持つ人が増える多様性の時代に、会社がこれからの雇用のあり方を考える良い機会になりました」といった意見がありました。

受講企業の皆さんのコメントはとても的確で、講演内容に納得感を持っていただけたことが伺えます。義務感や押し付けられ感で障害者雇用に取り組むのではなく、障害者雇用を進めることで、職場環境を物理的・心理的な面で改善していくことで、他の職員も含めた会社全体の生産性が向上するという、企業の視点での説明が社内的にも説明しやすく感じられたのだと思います。また、自閉症スペクトラムの傾向のある社員はどこの職場にもいるので、幅広い多様性のある職員の活用という課題の一環として、障害者雇用を見ることもできたのではないでしょうか。企業に障害者雇用を働きかける支援機関の側も、こうした視点を是非身につけていただきたいと思います。