第43話 機械よりもきれい!

第1話でも紹介した兵庫県にある公立病院は、NICUがある地域の小児医療の基幹病院なので、乳児も多く入院しています。ミルクは作り置きができず、授乳のたびに哺乳瓶を換える必要があるため、哺乳瓶の使用量も非常に多いそうです。

以前は哺乳瓶の洗浄を外注していましたが、機械洗浄のため、手作業による洗浄に比べて細かい部分まで十分洗浄しきれないといった問題もありました。手洗いは手間がかかる一方、定型的な作業であることから、障害のあるスタッフへの業務移行を試してみたところ、機械洗浄よりもきれいになることが確認されたため、業務を完全に移行しました。

業務開始に際しては、栄養管理室の技師長が作業の仕方を具体的に分かりやすく説明したこともあって、丁寧にテキパキと作業できているそうです。そのことで、病棟のスタッフからも大変喜ばれていますが。何よりスタッフ自身が、自分たちが病院運営に貢献できていることをとても喜んでいるそうです。

授乳は365日必要なため年末年始も休みはなく、現在は3人のスタッフがローテーションを組んで作業をしています。年末年始や大型連休の時などは、3人が自分たちで都合を調整してシフトを報告しているそうです。