NHO東海北陸グループ「中間管理者研修(Ⅱ)」での講演

独立行政法人国立病院機構(NHO)東海北陸グループでは、「院長・事務部長・看護部長・副学校長合同研修会」と「中間管理者研修(Ⅰ)」に続き、令和7年7月11日に名古屋医療センター(名古屋市)で開催された「中間管理者研修(Ⅱ)」でも障害者雇用が取り上げられました。この研修は、6月に開催された「中間管理者研修(Ⅰ)」と同様に、多職種(事務・看護・コメディカルなど)が合同で参加するもので、今回は看護師長や庶務班長クラスを対象としています。研修には東海北陸グループの各病院から45名が参加されました。

講演のタイトルは同じですが、院長等の経営層を対象としたものと、初めて部下職員を持った中間管理者を対象としたものでは、研修資料の内容もかなり異なっています。今回の「中間管理者研修(Ⅱ)」では、経営層にお話しした内容をお伝えすることを中心に据えて、経営層とともに現場から障害者雇用を進めていくのに役立つ内容としました。

講演後の質疑時間には、院内ジョブコーチをどこから確保するのかという質問がありました。ジョブコーチには現時点では資格制度がないため、この仕事に興味があり適性がある人ならば、院内ジョブコーチとして採用することが可能です。実際、院内ジョブコーチを公募して採用している医療機関もあります。一方で、院内から定年再雇用者や非常勤の事務職員等を院内ジョブコーチに登用している医療機関も少なくありません。院内事情に通じていて関係部門にも顔が効くという意味では、院内登用にはメリットもあるでしょう。障害者雇用の経験や知識がない点については、外部の研修を受けてノウハウを身につける道もあります。院内ジョブコーチとしてのスキルは、実践を通じて磨かれていく部分が大きいと言われています。NHOやJCHOのような公的病院グループでは、各病院の院内ジョブコーチがオンライン等で意見交換できる機会を設け、その場で外部の支援機関のアドバイスを受けられるようにすれば、各病院でも安心して障害者雇用を進められるようになるのではないでしょうか。

(講演資料)「医療現場における障害者雇用の進め方〜タスクシフトで働き方改革〜」