鳥取県職場適応援助者(ジョブコーチ)養成研修

鳥取県では障害者の就労支援の充実を図るため、職場適応援助者(ジョブコーチ)の育成・活用に力を入れています。障害者職業センターのない県西部と県中部には、県版のジョブコーチセンター「障がい者職場定着推進センター」が設置されています。また、ジョブコーチを育成するため、障害者職場定着推進センターあしすとを運営する社会福祉法人あしーどに委託して、厚生労働省の指定する職場適応援助者養成研修を実施しています。今年度も6日間(講義5日、実習1日)にわたる研修が行われ、訪問型職場適応援助者と企業在籍型職場適応援助者の養成研修を計25名が受講されました。講義は米子コンベンションセンター(鳥取県米子市)を会場に行われましたが、神奈川県など他県からも受講者がいました。研修4日目に当たる8月2日の午前中に行われた「企業へのアプローチと事業所における調整方法」では、社会福祉法人WELS TOKYOの堀江美里さんとともに担当し、冒頭でジョブコーチの訪問を受け入れる事業所側の視点についてお話しました。その後、5グループに分かれてジョブコーチ経験が豊富なファシリテーターの指導の下にグループワークが行われました。契約社員として採用され就職後1ヶ月で休んでしまった発達障害のある人のケースを想定し、企業と在職者本人と職場適応援助者の三者によるケース会議に向けて、「在職者の為の情報整理シート」を利用して準備を進めるとともに、模擬ケース会議を行いました。ケース会議では、在職者本人役のファシリテーターから敢えて過剰な配慮の要求を出すなど、臨場感溢れる場面もあり、後輩を育てようとする先輩ジョブコーチの熱い思いも感じました。

午後は、福岡市を拠点とする一般社団法人Bridge 代表理事の國﨑順子さんにより、「ケースから学ぶジョブコーチ支援の実際」について講義とグループワークが行われました。ケースでは、病院で知的障害者を初めて採用した事例も取り上げられ、支援対象となる障害者への支援と雇用する事業所側への支援について、具体的な事例に即した説明が行われました。

職場適応援助者(ジョブコーチ)の養成研修としては、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)が実施しているもののほか、今回のように厚生労働大臣が指定する養成研修も行われています。JEEDの研修については、受講料が無料ということもあり、定員枠を超える募集が続いていますが、公的機関や独立行政法人が運営する病院では利用できない制約もあります。そのような病院でも、厚生労働大臣の指定する研修の方は受講することができます。院内ジョブコーチとして活動するには、企業在籍型職場適応援助者養成研修の受講が推奨されますが、その際にはJEEDの研修とともに、厚生労働大臣の指定する養成研修の活用も選択肢となるでしょう。

(資料)事業所側の視点(依田)

(参考)令和7年度企業在籍型職場適応援助者養成研修(一覧) 【令和7年4月〜9月申込受付分】