第54話 業務に穴を開けない工夫

千葉県にある船橋市立リハビリテーション病院には、事務部で事務職として働いている精神障害者のほか、ケアワーカー部門で「アテンダント」として働いている精神障害者が3人います。アテンダントの業務の切り出しや業務指示は、ケアワーカー部門の部門長が行なっています。部門長は他の業務も抱えているため、アテンダントとは日常的にはピッチ(院内携帯電話)でやり取りをしているほか、業務内容を予め印刷してある「デイリースケジュール」を毎日アテンダントから提出してもらうことで、部門長からコメントを返したり、必要に応じて面談を行なうようにしています。アテンダントの業務としては、入浴介助時にスタッフが着用する入浴着の洗濯や入院患者ごとのオムツの定数補充など多岐に渡る様々な業務を院内から切り出しており、3人のアテンダントが得意な業務を中心に分担しています。3人のうち誰かが急に休んだ際には、仕事に穴を開けないような工夫もしています。具体的には、自分の担当業務以外もできるように予め練習しておくとともに、各人の担当業務の中に「期限が特にない業務」を組み込むことで、手持ち無沙汰にならないようにするとともに、急な代行業務にも対応できるようにしています。精神障害者の雇用では、就労の不安定さから「当てにならない」と評価されることもありますが、こうした工夫をすることにより、院内スタッフから期待を寄せられることも多く、就労の安定性が確保できているようです。