日本病院学会でジョブコーチの役割について発表(博愛会)

令和8年7月2日(木)~3日(金)に国立京都国際会館(京都市)にて開催された第76回日本病院学会において、福岡市の特定医療法人財団博愛会から「医療機関の障害者雇用定着に向けたジョブコーチの役割 ー専門的介入による不可欠な戦力への変容と現場の必要性実感プロセスー」と題した口頭発表が行われました。発表者は、博愛会障がい者雇用推進室でジョブコーチをされている仲西千絵さんで、博愛会における障害者雇用の現状や日々の試みを伝えるとともに、専門職であるジョブコーチが果たす役割の重要性について具体的に説明し、医療機関における障害者雇用の拡充への願いを込めたものでした。今回の発表内容について仲西さんは、「職場の上司のほかケアメイトの皆さんにもご協力・ご助言をいただきながら、現場での経験をどのようにお伝えすべきか試行錯誤を重ねてまとめました」とのことです。

日本病院学会で障害者雇用をテーマとした発表が行われるのは珍しいことですが、会場には約50名の方が集まり、発表後やセッション終了後には多くの方から質問や情報交換の要望が寄せられるなど、この問題に対する医療現場の関心の高さが感じられたそうです。質疑応答では、法定雇用率の引き上げや除外率の引き下げといった制度改革の波の中で、「雇用率を維持・達成するための即効性のある具体的なアプローチはあるか」という質問があり、発表者の仲西さんからは「即効性という点では難しさもあるが、専任のジョブコーチを配置することが、新たな雇用の創出だけでなく、何よりも『安心して長く働き続けられる環境(定着)』に繋がる極めて重要な要素である」旨を、自らの経験を交えて答えたそうです。

発表に用いられたスライドは大変分かりやすく、現場での経験から伝えたい大切なポイントが網羅された内容の濃いものとなっています。ジョブコーチの必要性を伝えても、なかなか配置まで踏み切れない病院がほとんどですが、このスライドと説明を聞いた方は、ジョブコーチの配置で障害者雇用の展望が大きく開かれることを、具体的にイメージできるのではないでしょうか。

(口演発表スライド)「医療機関の障害者雇用定着に向けたジョブコーチの役割 ー専門的介入による不可欠な戦力への変容と現場の必要性実感プロセスー」

(抄録)