新着情報

公益財団法人日本医療機能評価機構(JCQHC)は、医療の質を測る指標の一つである「患者満足度・職員やりがい度」の調査・集計・分析を通し、病院の質改善活動を支援するプログラムを実施しています。「職員やりがい度」には、「職場の雰囲気や人間関係」「仕事のやりがい」「適正な評価」など11の項目が設けられています。調査結果については、他病院との比較ができるような形で公開され、2025年度ベンチマーク期間(2025年7月1日 ~ 2026年1月10日)の結果は、本年1月に公開されました。

今回の調査には約300病院がエントリーしていますが、このホームページでも度々登場している福岡市にある博愛会病院は、「職場の雰囲気や人間関係」の項目で第1位となりました。

この結果について、同院を運営する特定医療法人財団博愛会の那須繁理事長は、スタッフと喜びを分かち合うとともに、次のように語られました。

「ふり返れば、『人を大切にする経営』の実践を通じ、職場の人間関係や雰囲気が良かったこともあるのですが、この数年来、各現場のケアメイトさん(障害のあるスタッフ)らの明るい笑顔や与えられた仕事に真摯に取り組む姿勢に、私も含め職員が人間的に成長し、職場も組織的に成長した結果であり、まるで化学反応を起こしたかマジックにかけられたように感じています。障害者雇用は、国の法定雇用率や労働力不足で語られることが多いのですが、我々医療や介護現場における実践においては、こうした力こそ最大のメリットと思えるようになりました。」

那須理事長の言葉からは、ケアメイトの純粋さや素直なやさしさ、日々の取り組みの一つひとつには、単に“戦力”としての力以上に、組織全体にやさしさや温かさを広げていく力があることを改めて感じさせられます。

障害者欠格条項をなくす会、聴覚障害をもつ医療従事者の会、障害と人権全国弁護士ネット、NPO法人DPI日本会議の共催で、オンラインセミナー「『障害者』を取り巻く法制度のバリア〜欠格条項 最高裁も大法廷で審理〜」が2月20日(水)12時20分から開催されます。セミナーには、総合診療医で聴覚障害者・手話言語者の今川竜二さんがゲストとして参加され、「耳の聞こえない医師として」をテーマに、医師になる前後の経験や障害のある人が医療を受けるうえで障壁になっていることを含めて、お話しされる予定です。

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案内チラシ

大阪労働局が実施した「医療機関向け 障害者雇用の進め方セミナー」において、当ネットワーク代表の依田が行った講演の動画配信については、当初の9月30日までの期間限定での公開が延長され、現在までに1,300回を超える視聴がされています。動画の視聴は本年3月31日までとなっていますので、医療機関や支援機関でまだご覧いただいていない方にはお伝えいただければと思います。
■視聴方法  ・ 事前申込は不要です。
     ・ 動画視聴は下記のアドレスまたは二次元バーコードからご覧下さい。
     ・ 動画スライド資料は、YouTubeの概要欄のリンク先からダウンロードできます
■視聴期間 令和7年10月1日(水)~令和8年3月31日(火)まで
■YouTubeチャンネル(大阪労働局)
(講演スライド)
(医療機関向け案内チラシ)

「国の機関の職員に対する障害者の職場適応支援者養成研修」の令和7年度第2回目が、1月19日から4日間の予定で開催され、初日にはオンラインで「公的部門における職場適応支援者の役割①〜働き方改革に資する障害者雇用の進め方〜」と「公的部門における職場適応支援者の役割②〜公務部門での雇用事例に学ぶ〜」について講義しました。研修会には、国の6機関から10名が参加されました。

100分間の講義のうち最後の15分間では、障害のある職員の配置方法として集中配置(集約型オフィス)を取り入れている2つ省から、状況について共有いただきました。集中配置というと、省内の各部門から作業を受注して特定の場所(集約型オフィス)で作業するイメージですが、実際は集約型オフィスに所属しながら、省内の各部門に出向いて作業している職員もいます。集約型オフィスでの作業を通じて専任のジョブコーチが能力や適性を判断した上で、各部門に出向いて作業することで現場のニーズに応えることができますが、その際に集約型オフィスへの所属を続けることでジョブコーチのサポートが継続され、安定的に働くことができています。集約型オフィスを取り入れる国の機関も少しづつ増えてきていますが、年数を経るにつれてその内容も進化してきていることを感じます。こうした事例を共有できれば、国の期間での障害者雇用の全体的なレベルも向上していくことでしょう。

(講義資料)

「公的部門における職場適応支援者の役割①〜働き方改革に資する障害者雇用の進め方〜」「公的部門における職場適応支援者の役割②〜公務部門での雇用事例に学ぶ〜」

法務省では年2回、障害者雇用に関する研修を実施しており、令和8年1月16日の研修では、当ネットワークの依田が外部講師として120分の講演を行いました。研修はオンラインで実施され、本省のほか全国の法務局や矯正施設から300人ほどの職員が受講されました。

法務省の取り組みの中で他省庁にも参考にしてもらいたいものに「勤務支援手帳」があります。障害を有する職員とその上司・同僚の双方にとって、「働きやすい職場づくり」を目指すために作成されるもので、「障害特性により配慮を必要とする情報を文字にして正確に表し、必要な範囲に伝えるためのツール」として作成されています。「勤務支援手帳」には、必要な情報が網羅されており、採用時点だけでなく、採用後もこうした情報を必要な範囲で共有し、更新していけば、誤解に基づく無用なトラブルも防げるでしょうし、的確な配慮を行うことで本人の能力も引き出しやすいでしょう。

講演の中では、法務行政と障害者雇用の関わりについても触れさせていただきました。受刑者の中にも障害のある人が一定数いて、その中には再犯行為を繰り返す人もいます。障害者の就労支援が充実して、地域の中で障害者が活躍できる場所があれば、そもそも触法行為を起こす人も減らせるでしょうし、矯正施設出所後に障害者の就労支援に適切に繋ぐことができれば、再犯行為を起こすリスクも減らせるでしょう。その意味では、障害者雇用は矯正行政とも関わりが深いと言えます。

研修に先立ち募集された事前質問には、多くの職員から多彩な質問が寄せられ、研修の最後に30分ほど時間をとってお答えさせていただきました。皆さんから率直な質問が多く出てくることからも、障害者雇用に関する研修を毎年実施してこられたことで、職員の意識も高まっていることを感じさせられました。

(講演資料)「障害者雇用研修会〜働き方改革に資する障害者雇用の進め方〜」

医療法人並木会の運営する並木病院(愛知県名古屋市天白区)で障害者雇用に中心となって取り組んでいる久保まゆみさんは、元看護部長だった方です。同院では、見学者に説明するために「なみきジョブサポート メンタリングファイル」という資料を作成しています。

このファイルでは、補助的な業務内容を写真入りで多数紹介するとともに、作業指導方法も具体的に分かりやすく記載し、経年的な各フェーズでの課題や目標を掲げ、メンタリング(キャリアを含めた全人格的な成長支援)のポイントも詳細に記載するなど、とても実践的な内容となっています。看護職の人材育成に取り組んでこられた方が障害者雇用に取り組むと、こんなことができるという「希望」を感じられる資料です。障害者雇用に関わる看護職の方にご覧いただければ、きっと障害者雇用に魅力を感じていただけると思い、皆さんに提供させていただくことをお願いし、ご了解いただきました。

(資料)「なみきジョブサポート メンタリングファイル」

政府は令和7年12月26日に令和8年度予算政府案を閣議決定しました。同予算案に盛り込まれた厚生労働省所管の障害者雇用関係の事項は前年度予算とほぼ同内容となっています。

(資料)令和8年度予算案における障害者雇用関係の概要

 

厚生労働省は、令和7年12月19日に民間企業や公的機関などにおける、令和7年 障害者雇用状況の集計結果」を取りまとめ、公表しました。障害者雇用促進法では、事業主に対し、常時雇用する従業員の一定割合(法定雇用率)以上の障害者を雇うことを義務付けています。今回の集計結果は、同法に基づき、令和7年6月1日現在の身体障害者、知的障害者、精神障害者の雇用状況について、障害者の雇用義務のある事業主などに報告を求め、それを集計したものです。

【公的機関】法定雇用率2.8%、都道府県などの教育委員会は2.7%

○いずれも雇用障害者数は前年を上回るが、除外率の引き下げの影響もあり、実雇用率は前年を下回る。( )は前年の値
・  国  :雇用障害者数 1万 595.5 人(1万428.0人)、実雇用率 3.04%(3.07%)
・都 道 府 県:雇用障害者数 1万1,375.0人(1万 1,030.5 人)、実雇用率 3.03%(3.05%)
・市 町   村:雇用障害者数 3万9,142.0人(3万 7,433.5人)、実雇用率2.69%(2.75%)
・教育委員会:雇用障害者数 1万8,550.5 人(1万 7,719.0 人)、実雇用率2.31%(2.43%)

【独立行政法人など】法定雇用率2.8%

○雇用障害者数は前年を上回るが、除外率の引き下げの影響もあり、実雇用率は前年を下回る。( )は前年の値
・雇用障害者数 1万4,120.0人(1万 3,419.0人)、実雇用率2.67%(2.85%)

(発表資料)「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」

 

福岡市立障がい者就労支援センターでは、昨年度に「同業種(医療)交流会」を3回シリーズで開催しましたが、今年度は対象を介護・福祉にも拡大した「同業種(介護・医療・福祉)交流会」を10月から3回シリーズで開催しました。

(案内チラシ)

第1回(10月10日)

 講師 福岡市教育委員会福岡市発達教育センター所長 松本学

    「特別支援学校での就労に向けた取り組みについて」

第2回(11月14日)

 講師 福岡県立視覚特別支援学校教諭 塚本敏朗 

    「ヘルスキーパーとしての障がい者就労について」

第3回(12月12日)

 講師 特定医療法人財団 博愛会事務次長 呼子修一

     「介護・医療機関における障がい者雇用の実例について」

 (スライド)「「障害者雇用」〜”働きたい”思いをを支える職場づくり〜」

第3回交流会には20名を超える方が参加し、博愛会病院の呼子さんから障害者雇用の流れ、業務の切り出し方、業務指導のノウハウなどを惜しみなく披露され、参加者は大変興味深く聴講されるとともに、その後の意見交換も時間が足りないほどだったそうです。

主催者である福岡市立障がい者就労支援センターの担当者は、「日頃から場合によっては孤軍奮闘されている方々もいる中で、同業者だからこその課題や悩み、不安について他法人の方と意見交流することで、新たな気づきや雇用へのヒントが得られ、障がい者雇用に向けたモチベーションの維持・アップにもつながったのではないかと思います。」とのことでした。

こうした同業種の皆さんが障害者雇用について率直に意見交換できる機会が、身近な地域に広がっていくことを期待しています。

元朝日新聞社の論説委員で国際医療福祉大学大学院教授の大熊由紀子さんは、大学院の公開講座「乃木坂スクール」で「前例を超えて挑戦する人々に学ぶ~医療・福祉・行政・政治の現場で~」を連続開催しています。令和7年12月10日に国際医療福祉大学東京赤坂キャンパス(東京地港区)で開催された公開講座には当ネットワークの依田が登壇し、対面とオンラインのハイブリッドで「障害者雇用に魅せられて~人を生かし、共に成長する~」をテーマに90分ほど講義を行いました。受講生は医療や福祉等の分野で活躍されている方々で、医療機関で働く医師や事務職の方、医療機関の障害者雇用をサポートしてきた支援機関の方、大学の学生支援室の方、障害のある当事者団体の方などもおられました。講義に先立ちオンラインで行われたゼミや講義後の有志による放課後の集いなどでも、皆さんから数億多くの質問をいただき、大変盛り上がりました。

(資料)「障害者雇用に魅せられて~人を生かし、共に成長する~」(抜粋)