新着情報

医療機関は、疾病の予防、治療、リハビリテーション等を通じて、地域住民の健康水準の維持向上に貢献することを使命としています。しかしながら、懸命な治療行為が行われても、結果的に一定の障害が残る場合があることは避けられません。また、精神疾患等の治療を継続されながら生活のしづらさを抱えている方もいます。障害者雇用の対象となるのは、こうした医療サービスを現在受けていたり、過去に受けたことのある方々であって、医療機関にとって身近な存在であるといえます。障害者雇用を進めることは、医療機関に関わりのある方々に働く機会を提供することを通じて、地域社会に貢献することです。

加えて、医療機関での障害者雇用には、地域住民への啓発という面でも大きな意味があります。製造業のように働く現場が見えにくい環境とは異なり、医療機関には多くの地域住民が患者や家族の立場で出入りしています。そのような環境下で障害のあるスタッフが働いている姿を見てもらえば、障害があっても工夫すれば十分戦力になることを具体的なイメージで理解してもらうことができるでしょう。

エピソード:小児病棟から始めた理由

 

このネットワークは、ホームページを通じた情報発信を目的としており、基本的な情報はホームページでどなたも閲覧できます。

これに加え、ネットワークに参加登録された方は、参加メンバーの紹介ページで紹介するほか、メンバー間での意見交換への参加等が可能となります。

ネットワークに参加登録いただけるのは、以下のいずれかに該当し、医療機関での障害者雇用を進める思いを共有できる方です。特に、医療機関の方には積極的に参加いただくことを期待しています。

①医療機関の役職員

ア.「職員に歓迎される障害者雇用」を開拓した医療機関又はこれから開拓しようとする医療機関

イ.「一般就労の支援」に取り組む医療機関又はこれから取り組もうとする医療機関

②「職員に歓迎される障害者雇用」の実現に向けて医療機関を支援する公的な障害者就業支援機関及び特別支援学校の役職員

③障害者の雇用支援に関する行政機関の職員

④障害者雇用に関する高度な知識経験を有する者

 

ネットワークへの参加を希望される方は、「ログイン」画面の「新規ユーザー登録」から登録フォームに必要事項を記入して参加者申請を行ってください。申請内容を確認したうえで、パスワードを通知します。登録手続には若干の日数がかかる場合があります。

(注)「新規ユーザー登録」の登録フォームでは、システム上「利用規約に同意する」欄へのチェックが求められますが、当ネットワークには「利用規約」はありませんので、そのままチェックを入れてください。

 

医療機関の経営者・幹部・人事担当の皆さん。皆さんの所属する組織(法人等)では、障害者の法定雇用率は達成できているでしょうか。「達成できている」、「あと少しで達成できる」、「必要性は理解しているがどうすればよいか分からない」など、答えは様々かと思います。さすがに現在では「障害者を雇うことは医療機関の使命ではない」と無視される経営者は稀ですが、法定雇用率そのものに関心がなく、或る日突然、ハローワークから「障害者雇入計画作成命令」を発出すると言われて、慌てて現状を認識される経営者が多いのも事実です。

疾病の予防、治療、リハビリテーション等を通じて、地域住民の健康水準の維持向上に貢献するという医療機関の本来の使命を果たしながら、障害者雇用という産業種別を超えて事業主全体に課せられた法的義務を適切に果たす道はないのでしょうか。この問いに応えるヒントは、医療機関での障害者雇用の先進事例にあります。

現在は一部の医療機関にとどまりますが、障害者雇用を単なる数合わせだけのものにせず、障害者雇用に取り組む過程で病院内の業務の効率化を進めた結果、看護師等の国家資格のある職員が雑務から解放され、本来の仕事に専念できる効果が生じているところあります。このような病院を訪ねると、あちこちで障害者雇用のおかげで助かっていると評価する声を聴きます。ここでは、「職員に押し付けられた障害者雇用」ではなく、「職員に歓迎される障害者雇用」が実現できているのです。

「医療機関の障害者雇用ネットワーク」は、このような「職員に歓迎される障害者雇用」を開拓した医療機関と、それを支援する就業支援機関や特別支援学校、ハローワーク等の経験豊富な人材が参加し、自分たちの事例を他に役立ててもらう「志」で情報交換・発信するものです。

私たちは、「障害者雇用のノウハウは社会全体で共有すべきもの」と考えています。このネットワークを通じて、先進事例に学びながら自ら新たな事例を作り出し発信する医療機関が増え、他産業に比べて遅れている医療現場の障害者雇用が大きく前進することを願っています。

 

「医療機関の障害者雇用ネットワーク」

代表世話人  依田晶男

(参考)「医療機関の障害者雇用ネットワーク」趣意書

テスト