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「働く広場」(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構発行)の3月号に昨年12月に開催された公開座談会「精神障害者雇用は今!~精神障害者の職域拡大の可能性について~」の採録が掲載されました。座談会の最後では、当ネットワークの趣旨やホームページについて紹介しています。

(「働く広場」平成28年3月号)

障害者を雇用したけれども、本人にやる気が見られない、仕事が覚えられない、周りの人間とうまくいかない、職場に定着しないといったような、雇ったものの「失敗」だったと雇用した側で考えられている事例には、いくつかの共通点が見られます。実際に医療機関の皆さんからお聞きしたお話をもとに、以下のように整理してみました。、

タイプ1:「働く意識」の乏しい者を雇用してしまうケース

タイプ2:「仕事の切り出し」ができないまま雇用してしまうケース

タイプ3:障害特性と仕事の「マッチング」を確認せず雇用してしまうケース

タイプ4:院内への周知をせずに障害者雇用を進めてしまうケース

タイプ5:支援機関のサポートを活用しないケース

 

 

 

関東地方にある公立病院では、医療スタッフや研究者などが多数働いていますが、これまではお互いに面識はあるものの、挨拶を交わすことがほとんどないような職場でした。障害者雇用を開始したところ、障害のあるスタッフたちは、廊下ですれ違う人に元気よく「おはようございます」「こんにちは」と挨拶して歩き、執務室に入退室する際にも「失礼します」「失礼しました」と礼儀正しく挨拶をします。初めは戸惑っていた職員も、次第に「おはよう」「今日もよろしく」「有難う」と挨拶を返すようになっていきました。彼らの明るく礼儀正しい挨拶によって、いつの間にか職員間でも挨拶が交わされるようになり、雰囲気の良い職場に変わっていったそうです。

医療機関に先行する形で、大手企業の本社等でも、知的障害者等の雇用が広く行われるようになってきました。そうした現場で障害者雇用を開拓された人事担当者の中には、退職後も自社や他社で障害者雇用に関わり続け、生き生きと活躍されている方が少なくありません。

「障害のある職員は、障害のためにできることにも制約がありますが、一人一人の特性を把握し、それぞれの良い点を捜して能力を最大限生かす工夫をすれば、驚くほどの力を発揮してくれます。『人を活かす』ことの素晴らしさを実感でき、そのことによって自分もまた力をもらえました。障害者雇用を通じて、たくさんの素敵な出会いがあり、私自身の人生を実に豊かなものにしてくれています。」

障害者雇用にハマってしまった元人事担当者は、楽しそうにそう語ってくれました。

精神保健福祉士、臨床心理士等の資格を有し、精神障害の専門的知識や支援経験を有する人材を「精神障害者雇用トータルサポーター」としてハローワークに配置しています。精神障害者雇用トータルサポーターは、精神障害者の求職者に対して精神症状に配慮したカウンセリング、就職準備プログラムの実施、職場実習のコーディネート、専門機関への誘導、就職後のフォローアップ等を行うとともに、企業に対して精神障害者の雇用に関する意識啓発、課題解決のための相談援助、個別定着支援、医療機関と企業の橋渡し、先進事例の収集等を行っています。

現在、全国に350名程度の「精神障害者雇用トータルサポーター」がハローワークで勤務しており、常勤だけでなく非常勤で働かれている方も多くいます。適宜ハローワークで人材を募集していますが、勤務時間や日数は各労働局で違いもあるため、具体的な条件については確認ください。

精神障害者雇用トータルサポーター

独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)では、日本看護協会の認定看護管理者教育課程サードレベルの研修を実施していますが、今年度のカリキュラムでは障害者雇用を取り上げることとなり、当ネットワークから講師として参加し、「看護管理の今後のあり方~障害者雇用のもたらす効果~」について講義を行いました。この研修には、各病院から看護部長・副看護部長クラスの看護師24名(JCHO病院14名、地域の医療機関10名)が参加しました。

(講義資料)

NPO法人ジョブコーチ・ネットワーク が3月12日(土)~13日(日)に大妻女子大学 多摩キャンパス(東京都多摩市唐木田2-7-1)で開催する第11回JC-NET会議(プログラム)において、当ネットワークメンバーが所属する東京女子医大の特例子会社 株式会社ジェー・アイ・ハートサービスからの実践報告が行われます。

第2日目の「実践報告」(9時30分~11時30分)に指導員の大塚ゆかりさんが登壇し、東京女子医大病院での障害者雇用の実践について報告します。

JC-NET会議への参加については、第11回JC-NET会議のホームページからの申し込み(2月24日まで)が可能です。

 

 

「長期にわたる治療等が必要な疾病をもつ求職者に対する就職支援事業」(長期療養者就職支援事業)は、がん、肝炎、糖尿病等の疾病により、長期にわたる治療等のために離職を余儀なくされた方や転職を余儀なくされている方を対象として、ハローワークに就職支援ナビゲーターを配置し、がん診療連携拠点病院などとの連携のもと、個々の患者の希望や治療状況を踏まえた職業相談・職業紹介、患者の希望する労働条件に応じた求人の開拓、患者の就職後の職場定着の支援などを実施しているものです。がん診療連携拠点病院などへの出張相談による職業相談や労働市場、求人情報などの雇用関係情報の提供も行っています。就職支援ナビゲーターは各都道府県の基幹的なハローワークに配置されており、厚生労働省では平成25年度から3年間モデル的に配置を進め、28年度には全都道府県に配置が完了しました。ハローワークの連携先拠点病院として、47都道府県の57医療機関が指定されており、基本的にはがん連携診療拠点病院が指定されています。

(参考1)長期療養者就職支援事業(リンク)

(参考2)実施箇所及び連携先の拠点病院一覧 (リンク)

「福祉、教育、医療から雇用への移行支援事業」は、都道府県労働局が福祉施設、特別支援学校、医療機関等の地域の関係機関や事業主団体・企業と連携しつつ実施する事業で、「企業就労理解促進事業」と「障害者に対する職場実習推進」で構成されています。「企業就労理解促進事業」では、医療機関等の職員や医療機関を利用する精神障害者等を対象とした就労支援セミナーや事業所見学会等も行われています。また、企業における障害者の雇用管理業務の経験が豊富な障害者就労アドバイザーが、医療機関等の職員に対して就職後の継続的なフォローアップ等を助言したり、利用者や家族に対して企業での就職に向けた意欲喚起等についての助言等を行っています。「障害者に対する職場実習推進」では、医療機関等に対して実習受け入れ事業所のリストを提供し、5日~10日程度の職場実習に向けた調整を行っています

 

(参考)「福祉、教育、医療から雇用への移行支援事業」(リンク)