認定看護管理者教育課程サードレベル研修(平成30年10月17日)

独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)が実施している、日本看護協会の認定看護管理者教育課程サードレベルの研修において、当ネットワークから講師として参加し、3時間の講義を行いました。4年目となる今年度の講義では、「健康経営」と障害者雇用の関係について紹介するとともに、医療機関での障害者雇用を進める際には、法定雇用率の達成に看護部が協力するという受け身の姿勢ではなく、医療従事者の「働き方改革」の一環として、看護職が国家資格の必要な業務に専念できるための方策として、障害者雇用を積極的に活用する姿勢が重要であることを強調しました。また、最近では看護現場でも自閉症スペクトラム(ASD)のある職員への対応が課題になってきていることから、自閉症スペクトラム(ASD)の傾向のある看護職への対応について取り上げました。

講義の後半では、(1)看護職の業務負担を軽減するため、知的障害や精神障害のあるスタッフにお願いしたい業務、(2)自閉症スペクトラム(ASD)のある職員に担当させられそうな業務、についてグループワークを行いました。看護部門のトップリーダーを目指す受講者だけに、意識の高い意見が交わされ、また、実際に自閉症スペクトラム(ASD)のある職員の対応に苦労されている病院からは、経験に基づく有意義な意見も出されました。研修には、JCHO病院のほか労災病院、大学病院、自治体病院、厚生連病院、民間病院など、26病院からの参加がありました。こうした長期間の研修で築かれた看護管理職のネットワークを通じて、障害者雇用や自閉症スペクトラム(ASD)のある職員への対応など、各病院が抱える課題について情報交換され、ノウハウが共有化されていくことを期待したいです。

(講義資料)