令和2年度ハローワークを通じた障害者の就職件数等の公表(令和3年6月25日)

厚生労働省は「令和2年度 ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況」を取りまとめ、6月25日に発表しました。少し遅くなりましたが、その内容を紹介します。

この調査は、毎年度のハローワークにおける障害者の職業紹介の状況を取りまとめたものです。「人数」ではなく「件数」であるため、同じ障害者が年度内に就職後に離職して再就職した場合は、就職件数も2件としてカウントされます。

平成2年度は、コロナ禍において障害者の雇用環境がどうなったか注目されたところでした。

「新規求職申込件数数」については、前年度に比べて△5.1%となり、障害種別では身体障害者△7.0%、知的障害者△6.9%、精神障害者△11.3%でした。コロナ禍で求職活動自体も抑制されていることが分かります。

一方で「就職件数」についても、前年度に比べ△12.9%となり、障害種別では身体障害者△21.4%、知的障害者△9.6%、精神障害者△18.1%、その他の障害者△52.2%となりました。ちなみに、「その他の障害者」とは、具体的には、障害者手帳を所持しない発達障害者、難病患者、高次脳機能障害者などです。

就職件数に占める障害種別の構成割合は、身体障害者22.3%(元年度24.7%)、知的障害者22.0%(21.2%)、精神障害者45.2%(48.1%)、その他障害者10.5%(6.0%)となり、知的障害者とその他の障害者の割合が増加し、身体障害者と知的障害者がほぼ同じ割合となっています。

「就職率」(新規就職申込件数に対する就職件数の割合)は、身体障害者34.7%(41.1%)、知的障害者57.7%(59.4%)、精神障害者42.6%(46.2%)となり、前年度より低下したものの、依然として知的障害者の就職率は5割を超える水準となっています。

(資料)令和2年度ハローワークを通じた障害者の就職件数等