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愛媛県四国中央市にある障害者就業・生活支援センタージョブあしすとUMAの主催で、「健康経営と多様性~障害の視点で考える職場の多様性~」についての研修会が2月16日にオンライン方式で開催されました(愛媛県障がい者一般就労移行等促進事業)。

当日は、当ネットワーク代表の依田から「健康経営と多様性〜新たな視点で考える障害者雇用〜」と題した講演を行いました。その後、四国中央市に本社のあるリュウグウ株式会社の森川竑太郎社長から「健康経営と障害者雇用の取り組みについて〜早期発見早期治療、みんなで安心して働ける職場づくり〜」と題した事例発表がありました。

企業での関心が高まっている「健康経営」と「障害者雇用」を関連づけた研修会やセミナーは、これまでほとんど開かれてこなかったように思います。そうした中で、今回の研修会には、地元企業13社から16人の方が参加されました。障害者雇用をテーマにした研修会やセミナーには、企業の参加者も人事課などで障害者雇用を担当している方が多いですが、今回の研修会は「健康経営」と関連づけたこともあり、取締役や部長クラスの方も参加されていました。

森川社長の事例発表では、「安心して生き生きと働ける職場づくり」は健康経営と障害者雇用に共通する要素であること、一つですべての人にマッチする取り組みはほとんどないが、誰も取り残さない組み方を考えたり、トライすることは可能であること」など、企業の皆さんにも参考となる指摘がありました。経営者のこうした認識は、「健康経営」を目指す企業の皆さんにも広く共有いただきたいものです。

(資料)「健康経営と多様性〜新たな視点で考える障害者雇用〜」

(資料)「健康経営と多様性」についての企業の意見

 

 

愛媛県/南予地域就労支援ネットワーク連絡会の主催で、「公的機関での障害者雇用についての交流会」がオンライン形式で2月9日に開催されました。愛媛県を始め県内の4市、警察本部、教育委員会、ハローワーク、就労支援機関などから40名の方が参加されました。

愛媛労働局職業安定部職業対策課地方障害者雇用担当の川口隆靖さんの挨拶の後、話題提供として3件の報告がありました。今治市人事課からは人事課分室での集約型の雇用事例、大洲市総務課からは分散型の雇用事例の紹介がありました。当ネットワーク代表の依田からは、他県の事例として埼玉県庁の集約型のスマートステーションflatの事例を紹介しました。

交流会では、愛媛県のチャレンジオフィスや各市の取り組みについての紹介がありました。3年間の期間限定の雇用としている職場では、一般事業所での就労に向けて、障害の自己理解や自己対処のスキルを身につける研修(SSTなど)を実施しているところもありました。採用段階で「就労パスポート」を作成し、その内容を更新し、一般事業所での採用時に活用する取り組みをしている職場もあります。

また、清掃作業員の公募にあたり、将来のスキルアップを意識して、業務内容に「その他事務補助業務」を入れている例もあります。PCを使えると、次に繋がりやすいことが理由です。

集約型の雇用をしている職場でも、作業状況を見た上で、庁内各課で必要とされる人材とマッチングを行い、事務補助(賃金アップ)にステップアップした上で他課に配置している例もあります。

集約型の職場は雇用数も多くなる中で、お互いの障害特性を理解できず職員間の関係性に苦労されている例や、一般職員への障害理解の伝え方の難しさなど、それぞれが抱えている課題も浮き上がりました。

地方公共団体のほかハローワークや就労支援機関も参加し、現場で感じている課題について意見交換する機会は、公務部門の障害者雇用を進める上で、とても有意義なものであると感じます。こうした取り組みが他の都道府県にも広がることを期待しています。

(資料)「話題提供① 公的機関での障害者雇用の取り組み」

 

 

 

厚生労働省は、令和3年12月24日付けで「令和3年 障害者雇用状況の集計結果」を公表しました。

(資料)「令和3年 障害者雇用状況の集計結果」

このうち、医療機関の運営を主とする法人の状況を見ると、国レベルの機関では国立がん研究センター(2.77%)、国立国際医療研究センター(2.62%)、国立循環器病研究センター(2.71%)、国立成育医療研究センター(2.52%)、国立精神・神経医療研究センター(2.88%)、国立長寿医療研究センター(2.67%)、国立病院機構(2.72%)、地域医療機能推進機構(2.71%)、労働者健康安全機構(2.79%)となり、いずれも法定雇用率(2.6%)に照らして不足数がない結果でした。これに対して、医科系の国立大学では旭川医科大学(2.51%)、東京医科歯科大学(2.62%)、浜松医科大学(2.23%)、滋賀医科大学(2.65%)となっており、浜松医科大学では不足数が5人となっています。

一方、都道府県の病院局では、北海道道立病院局(2.17%)、青森県病院局(1.96% 不足数4.5人)、岩手県医療局(2.55%)、福島県病院局1.56% 不足数2人)、茨城県病院局(2.88%)、群馬県病院局(2.26% 不足数2人)、千葉県病院局(2.85%)、新潟県病院局(3.07%)、静岡県立静岡がんセンター(2.66%)、愛知県病院事業庁(2.87%)、三重県病院事業庁(3.47%)、兵庫県病院局(1.68% 不足数38.5人)、南和広域医療企業団(2.55%)、鳥取県病院局(2.63%)、島根県病院局(1.43% 不足数7.0人)、徳島県病院局(2.52%)、長崎県病院企業団(2.48% 不足数1人)、熊本県病院局(2.70%)、大分県病院局(3.72%)、宮崎県病院局(2.18%)、鹿児島県県立病院局(3.24%)、沖縄県病院事業局(1.23% 不足数32.0人)と法人によって大きな差があります。

特に、不足数が30人を超える兵庫県病院局と沖縄県病院事業局については、こうした状況が継続していることを放置するのではなく、当ネットワークが提案するように、医療機関の「働き方改革」に資する障害者雇用という視点で、前向きに取り組まれることが期待されます。

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が発行する月刊誌「働く広場」(発行部数52,000部)の2022年2月号の「私のひとこと」コーナーにおいて、当ネットワーク代表の依田の「障害者雇用に魅せられて〜医療機関・公務部門・健康経営〜」が掲載されました。

「障害者雇用に魅せられて〜医療機関・公務部門・健康経営〜」

「働く広場」は全国の5万以上の事業所や関係機関に配布されている障害者雇用の啓発誌です。障害者雇用に役立つノウハウや事例が紹介されており、これから障害者雇用を進める事業所や既に雇用している事業所にとっても、とても有益な情報が得られるものです。

事業所(医療機関を含む)には無料で送付してもらえますので、これまでご覧いただいていない事業所は、購読を申し込まれてはいかがでしょう。以下のアドレルに連絡して購読申込みができます。hiroba@jeed.go.jp

なお、「働く広場」はネットでも閲覧できます。最新号は前月の25日にアップされています。

「働く広場」2022年2月号

過去のバックナンバー

 

政府は、令和4年度政府予算案を取りまとめ、令和3年12月24日に閣議決定しました。このうち障害者雇用施策関係部分については、障害者雇用対策課等から「障害者に対する就労支援の推進~令和4年度障害者雇用施策関係予算案のポイント~」が公表されました。

予算要求に盛り込まれた施策の柱としては、厚生労働省の概算要求案と同様、以下の4つを掲げています。

1 中小企業をはじめとした障害者の雇入れ支援等
2 精神障害者、発達障害者、難病患者等の多様な障害特性に対応した就労支援
3 障害者の雇用を促進するためのテレワークの支援
4 公務部門における障害者の雇用促進・定着支援

なお、公務部門の障害者雇用については、雇用される障害者の職場定着支援や支援体 制づくりのため、ハローワーク等に配置する職場適応支援者による定着支援を引き続き 実施する必要があるとされています。

 

(資料)「障害者に対する就労支援の推進~令和4年度障害者雇用施策関係予算案のポイント~」

トヨタ自動車の特例子会社「トヨタループス株式会社」では、身体障害、知的障害、精神障害など様々な方が勤務し活躍していますが、会社の事業の一つとして「心のバリアフリー研修」を企画・実施しています。

この研修では、視覚障害や下肢障害など障害のあるトヨタループスの社員が講師となり、車いすの動作体験などを通じて、できないから仕事をさせないのではなく、どうしたらできるようになるか一緒に考えることの大切さを伝えています。

「心のバリアフリー研修」は、トヨタ自動車の役員や部長職への就任時研修にも導入されていて、受講した内容が大変役立ったことから、部員を対象にした研修を依頼する部長もいるなど、社内の意識改革にも役立っているそうです。

今回、2月にトヨタ自動車東京本社(東京都文京区)で開催される「心のバリアフリー研修」について、公務部門で障害者雇用を担当されている職員の皆さんにも受講いただけることとなりました。受講料は無料です。

参加可能な研修の日程と受講枠はチラシに掲載されていますので、参加を希望する公務部門の皆さんは、直接申し込みください。

(申込窓口)kaori_yoshinaga_za@mail.toyota.co.jp

(案内チラシ)「心のバリアフリー研修」

 

気象庁では「気象庁障害者活躍推進計画」において「庁内職員の障害に関する理解の促進・啓発のため、気象庁独自でも研修や講演会を行う」旨を定めていますが、その具体化として、2022年1月19日に気象庁本庁職員を対象とした研修会が開催されました。新型コロナウイルスの感染拡大状況を踏まえ、研修会は対面ではなくteamsで行われ、当日視聴できない職員は講演録画を視聴できるようにされました。

今回の研修会は、障害者雇用の担当者だけでなく、広く職員全体を対象としたものであることから、講演の第1部では「障害の視点で考える職場の多様性」についてお話しした上で、第2部では「公務部門での障害者雇用」について講義しました。第1部では、職場には多様な人材が存在しており、多様性の一つとして「障害」があるという理解が必要なこと、多数派は「配慮」を受けていることに気づきにくいが、多数派も実際には「配慮」を受けているに気づくことが必要なことについて、ビデオ映像も使いなから説明しました。

気象庁では、全国に5箇所ある地方管区気象台と沖縄気象台でも同様の研修を行うことを計画しています。障害者雇用担当者を対象にした研修には「国機関職員の障害者職場適応支援者養成セミナー」などがありますが、職員全体を対象にした研修を実施している省庁はほとんどありません。障害のある職員が安定的に働けるためには、上司や同僚など同じ職場で働く職員の理解が不可欠です。今回のような研修会が他の省庁でも開催されるようになれば、公務部門の障害者雇用も新たなステージに進めるのではないでしょうか。

(講演資料)

第1部「障害の視点で考える職場の多様性」

第2部「公務部門での障害者雇用」